こんにちは!石垣島マリンタイムです!
ヒトデの話が続いておりますが、ヒトデで外せないのが「オニヒトデ」
ではないでしょうか?
サンゴの天敵としてその名を有名にしたこのオニヒトデ。
ヒトデの中でも無数の腕を持ち、とげとげとした触手をもち、
そのとげの毒性でアナフェラキシーショックの死者も出る等
その悪名高さと言ったら・・・すごいですね。
卵の時は約0.2ミリですが成長すると約30センチ、最大で60センチになるもの
もいるそうです。沖縄近海では6月から7月にかけてメスのオニヒトデが
約1000万個の卵を放出、プランクトンとして数週間海を漂ったのち
約0.5ミリほどの稚ヒトデという状態で、石灰藻などを食べて成長していきます。
この時点では、サンゴにくっついても逆にサンゴの吸収されてしまうのだそうです。
また、稚ヒトデの時の腕は、他のヒトデと同様の5本なのだそうです。
それから成長と共に腕を増やしていき、半年後には10~20本の腕を持つ
1センチほどのヒトデに成長します。
そのころからサンゴのポリプを食べるようになり、20センチほどになり3年目を迎えると
繁殖をおこなうようになり、6年~8年ほどで寿命になるそうです。
オニヒトデのサンゴの食べ方は、他のヒトデと同様、
胃袋をサンゴの上に覆いかぶせるように放出して
吸収、胃袋を中に収納する方式です。
吸収されたサンゴは真っ白になります。
サンゴの天敵として、名高いオニヒトデですが、
もともとは、成長の早いサンゴを食べる存在で
サンゴの成長抑制生物としての地位を納めていました。
つまり、問題なのはオニヒトデそのものではなく、
サンゴの再生が追いつかないほどの大発生にあるのです。
海面の上昇や、土地開発による土壌汚染。
私たち人間の影響は少なからずあるはずです。
壊すのは簡単でも、元に戻すのはとっても難しいのです。
また、オニヒトデを食べる存在としてホラ貝が注目されましたが、
ホラ貝がオニヒトデを食べても消化に1週間近くかかるらしく、
大発生したオニヒトデ対策としてあまり向いていないようです。
マリンタイムのシュノーケル中でも、オニヒトデを見かけます。
大体は夜行性なのでサンゴの裏っかわに張り付いていたりします。
でも、動いているのをみると意外に動きが速くて
あの棘と緑色の体がちょっと怖く感じます。
現在では、複雑は海の生態系を考慮に入れながら、
多すぎるオニヒトデの駆除および、再利用、などを
私たち人間が(研究機関の皆様が)色々と対策しているような状況です。
美しく、そして多くの生物のよりどころとなるサンゴ礁。
その保有面積が多い八重山諸島。
この自然を守るためにも、私たちが出来る最低限のことからでも
やっていけたらと思います。