こんにちは!石垣島マリンタイムです!
今日のお話は、ハリセンボン、沖縄でいうアバサーについてです。
私たちの船を止めている港にも、可愛らしいアバサーが2匹ほど住み着いている
ようで、ふよふよと漂う姿を見せては、子供たちを楽しませてくれています。
アバサーはフグ科の魚ですが、毒は持っておりません。
代わりにその体には鱗が進化した棘が無数に生えています。
ハリセンボン=針千本というところからきているのですが、
実際の針の数は300~500本くらいだそうです。
敵から身を守るため、そしてびっくりした時などに、胃袋に海水をためて
膨らみ、普段は寝ている針を立てます。これが結構鋭くて
刺されると痛いです。
顔は魚というよりフクロウなどの鳥に似ており、おそらく歯が上下1本ずつしかない
ので、くちばしのように見えるからだと思います。
ちなみにフグは上下2本ずつの歯が生えています。
食べるのは小魚はもちろんですが、ウニなどの貝類、カニなどの甲殻類も
大好物なのだそうです。その丈夫な歯で殻をバリバリ砕いてしまうというから
その力は相当なものでしょう。
また、食材としてのアバサーは、沖縄の伝統料理としてアバサー汁として食されています。
20センチもある分厚い皮を剥ぐととっても小さな体がむき出しになるのですが、
それを汁ものにしたのがアバサー汁。良いダシが出ます。
また、唐揚げにしたり、刺身にして食べることもあります。
内臓も毒がないので食されることもありますが、まれに卵には毒が
ある場合があるということなので食べないほうが賢明です。
また、結構人懐っこいところもあるらしく、ペットとして飼われることも
あるそうです。確かに可愛らしい見た目ですし、人気が高そうですね。
僕も夜の海でアバサーを発見して網ですくってみたことがありますが、
プックり膨らんだその体は結構重かったです(笑)
もう一度言っておきますが、針は結構鋭いので、下手に触ると怪我します!
可愛い花には棘がある!?みたいな感じですので(笑)お気を付けて下さい。
石垣島の海でしたら比較的身近に観察できるハリセンボン。
その可愛らしい姿をぜひ見に来て下さい☆